溶接手袋の素材である綿と牛革には、それぞれに異なる特徴があり、メリット・デメリットがあります。主な違いは次のとおりです。
1.耐熱性:
牛革:牛革は耐熱性、耐火性に優れており、高温や火花にもよく耐えます。溶接時に発生する火花やスパッタ、高温のため、手袋の素材には十分な耐熱性が求められるため、牛革はこの高温環境に非常に適しています。
綿:綿は耐熱性に劣ります。基本的な保護はできますが、高温にさらされたり、火花に長時間接触すると、燃えたり損傷したりしやすくなります。したがって、綿は高温環境下での溶接用手袋の素材としては適しません。
2.耐摩耗性:
牛革:牛革は丈夫な質感と優れた耐摩耗性を備えています。長期間使用できます。工具、金属、その他の粗い物体と頻繁に接触する必要がある作業に特に適しています。
コットン: コットンは比較的柔らかく、牛革ほど耐摩耗性はありません。長期間の使用や頻繁な摩擦により磨耗しやすくなります。
3.柔軟性:
牛革: 牛革は厚みがありますが、加工後も比較的良好な柔軟性が得られます。特に、重ねた後の牛革手袋 (豚革や羊皮の手袋など) は、より優れた柔軟性が必要な作業に適しています。
綿: 綿は軽くて柔らかく、着用すると指が柔軟になりますが、保護性能は牛革ほど優れていないため、保護要件の低い軽作業によく使用されます。
4.快適さ:
牛革: 牛革手袋の内側は、特に長時間の溶接中に若干蒸れることがありますが、通常、快適性を高めるために、牛革手袋の内側には綿の裏地が装備されており、通気性と快適性が向上します。
綿:綿手袋は通気性が良く、吸湿性が強く、着用感がより優れていますが、高温環境では熱がこもりやすく、長時間の溶接作業には適していません。
5.保護性能:
牛革: 牛革は切断、突き刺し、火花飛散に対する耐性が高く、リスクの高い溶接シナリオでの使用に適しています。手を包括的に保護できます。
綿: 綿の保護機能は限られており、牛革手袋と同じ防火性や切創性を提供できないため、一般に軽作業のシナリオで使用されるか、他の素材と組み合わせて使用されます。
6.価格:
牛革: 生産コストと加工コストが高いため、通常、牛革の手袋は綿の手袋よりも高価です。
綿: 綿手袋は生産コストが低く、手頃な価格なので、大量購入や軽作業に適しています。
7.アプリケーションシナリオ:
牛革溶接手袋:電気溶接や切断作業など、高温、火花、切断などのリスクの高い作業シナリオに適しています。
綿手袋:高温を必要としない作業環境や補助作業、または他の素材と組み合わせて使用するのに適しています。
要約すると、牛革の手袋は、高度な保護、高温耐性、耐摩耗性が必要な溶接作業に適しており、綿の手袋は軽作業やコスト重視の場面に適しています。